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旗揚げのこと
旗揚げをした年は20代最後の一年、自分がなぜだか訳知り顔というか物知り顔をしていることに気づいた時期でもありました。大学から一気に駆け抜け、数多くの舞台に関わり、大学助手としてサラリーマン経験もし、プライドといいますか、「オレ何でもできるよ」感を敢えて漂わせて「知らない」ことが恥ずかしかったのだと思います。まさかそんな自分が生まれると思っていなかった私は、新しい冒険を始めようと心に決めたのです。それが私だけのユニット、パフォーマンスユニットTWTの始まりです。
全てを背負って看板を掲げ公演を打てば、知らない事も出来ない事も沢山あるだろうし、限界に追い込まれ切羽詰まってヒリヒリする感覚も思い出せるだろうと思った私は、旗揚げ公演でもういっぱいいっぱい、汗水垂らして働いても何もかもが間に合いません。その時関わってくださった皆さんのご助力で何とか成功に終わりました。
終わってみて振り返ると、新しい発見や大きな失敗、その全てがなんと有難かったことか。30歳直前にしてもう一度生まれ変わることができたような気がしました。

作品のこと
TWTの作品が扱うテーマはそんなに大きなものではない気がしています。親子や兄弟の絆、友との友情、夢追い人、こういったところでしょうか。これをただ真面目に書いても欠伸が出てすぐ寝ちゃいますので、自分では“SF要素”と言っていますが、ちょっと現実世界で起こりえないことを混ぜています。アパートの壁に触れたらその壁の記憶の世界にトラベルする、写真を撮ったら真上で漂う魂と入れ替わる、滅びかけの惑星から移住するために地球にやってきた宇宙人が偵察のために経営するレストラン、などがそうです。なんだかそういうユーモアをストーリーにサンドすると、タガがゆるんで物語の本筋を受け止める余裕が観客側に生まれるのではないかと考えています。あととにかく2時間以内に終えること、可能な限りオンタイムに開演することはこだわっています。オンタイムに開演するのは、人様の時間をもらうわけですから、当たり前のことだとずっと思っています。

観たあとのこと
TWTを観て果たして何が残るのか?正直なところ、たかが芝居。誰かの人生を大きく変えるとか世界を、未来を動かすエネルギーになるとか、そんな大きな力はありません。
されど芝居。観終わった後、ほんの少し来た時より上を向いて帰ってもらえれば、ほんの少し明日へ繋がる勇気を持ってもらえれば、それでいいと思っています。きっかけはいつも些細です。その時は気づかずとも、劇場でのほんの数時間の出会いが、何かを救うきっかけになれば最高ですし、そのためのライブエンターテイメントだと思っています。

 

ホームページをご覧になってくださり本当にありがとうございます。
皆様に日常を忘れる数時間、勇気を蓄える数時間を提供できるよう、バカバカしいことに全力を注いで芝居作りをしてまいります。
パフォーマンスユニットTWTをどうぞよろしくお願いいたします。

 

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主宰 木村孔三

主宰略歴

1985年3月31日、東京千代田区の病院で生まれる。幼少期から舞台を数多く見るうちに、いつしか舞台に携わる人間になろうと考え始める。

玉川大学芸術学部パフォーミング・アーツ学科卒業後、フリーで様々な舞台の仕事(演出助手としてタクフェス「夕」、制作として日本テレビ「魔界転生」など多数)を請け負う。

2014年、30歳を前にして遂に自身のユニットを持つことに。以降も様々な舞台に関わる中で、年に一、二度プロデュース公演を行っている。

趣味はバスケットボール。プロ野球速報の巨人戦を見て日々一喜一憂している。一応ヴァイオリンが弾ける。

好きな映画は「男はつらいよ」、初めてはまった小説は「ぼくらの七日間戦争」から始まる、ぼくらシリーズ。

沿革

2014年8月 「にしおぎ駅近 四つ葉ハイム」

      (@下北沢 小劇場B1)で旗揚げ
2016年6月 初のダンス公演を実施
2018年1月 したまち台東演劇祭参加団体に選出
              上演作品「ジャガーの眼」(作:唐十郎)
2020年1月 江戸まちたいとう芸楽祭参加団体に選出
              上演作品「つか版 忠臣蔵」

      (作:つかこうへい)

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